総合型選抜、高2の夏休みに何をすべき?「志望理由書が書ける人生」の作り方

総合型選抜、高2の夏休みに何をすべき?「志望理由書が書ける人生」の作り方

総合型選抜、高2の夏休みに何をすべき?「志望理由書が書ける人生」の作り方
目次

はじめに

「総合型選抜って、高2の夏休みに何をしておけばいいんだろう」

そう感じて、この記事にたどり着いた人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、高2の夏休みは、総合型選抜・学校推薦型選抜において「最後の準備期間」です。高3になってからでは、志望理由書・小論文・面接・評定・英検に追われて、満足な対策ができないまま本番を迎えてしまう受験生がたくさんいます。

この記事では、16年間で450名以上の受験生を指導してきた推薦対策のプロ・Otopあいり先生の知見をもとに、

  • そもそも総合型選抜とは何か
  • なぜ「高2の夏休み」が分かれ道になるのか
  • 高2の今、具体的に何から始めればいいのか

を解説します。

そもそも総合型選抜とは?

総合型選抜とは、旧AO入試にあたる入試方式で、学力試験の点数だけでなく、志望理由書・小論文・面接・活動実績などを通じて「人物」を総合的に評価する入試です。

学校推薦型選抜は、これに加えて学校長の推薦が必要になる方式です。評価される内容自体は総合型選抜と近く、志望理由書や面接、活動実績が重視される点は共通しています。

一方、学力試験の点数のみで合否が決まる一般選抜とは評価軸がまったく異なります。総合型選抜・学校推薦型選抜では、「これまでどう生きてきたか」「これから何をしたいのか」という中身そのものが問われるのです。

だからこそ、直前の対策だけでは間に合いません。中身を作るには、時間が必要だからです。

大学受験勉強をする高校生

なぜ「高2の夏休み」が総合型選抜のラストチャンスなのか

高3のリアル|志望理由書・小論文・面接・評定・英検に追われる現実

推薦対策の現場では、高3から動き出した受験生のリアルな姿を毎年見てきました。

高3になってようやく重い腰を上げ、志望校も決まり、やる気いっぱいで受験生活をスタートする。しかし実際は、志望理由書の書き直し、英検や評定アップ、模試や学校行事に追われて、満足な対策ができている人はほとんどいません。志望理由書を書かなければいけない。小論文も対策しなければいけない。面接練習もある。評定も英検のスコアも気になる。それらが一気に重なるのは、想像以上に苦しいものです。

「もっと早く始めればよかった」。これは、高3の受験生から毎年聞く言葉です。

本来、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策は、自分自身を発見し、好きなことを深め、将来を考え、社会とつながっていく。そんな楽しい時間のはずです。しかし高3になると、その余裕はなくなり、「とにかく受かるため」だけの受験になってしまいます。

高2なら「書く人生」がまだ作れる

一方、高校2年生には、まだ時間があります。まだ挑戦できます。まだ失敗できます。まだ方向転換できます。まだ経験を積めます。

高3になってからでは、志望理由書を「書くこと」に追われるだけです。しかし高2のうちなら、志望理由書に書く価値のある経験そのものを作ることができます。

「高2生は時間がありそう」と思うかもしれません。しかし、何もせず過ごしていれば、すでに動き出しているライバルとの差はどんどん開いていきます。すでにコンセプトを決め、行動を始めている高校生がいる。この事実を今どう受け止めるかが、1年後の合否を分けます。

志望理由書を書く前に、”書ける人生”を作る。これが、高2の夏休みに動き出すべき最大の理由です。

推薦入試は「実績」から「志と行動」を見る時代に変わった

6年前→3年前→現在の評価基準の変化

大学が評価するポイントは、この6年間で次のように変化してきました。

6年前は、「何をやったか」が評価の軸でした。部活動を3年間頑張った、留学へ行った、委員会や生徒会で活動した。こういった学校の中で頑張った活動実績そのものが評価され、志望理由書も「大学でこういうことを学びたい」という内容で十分でした。根拠として求められるのも、本や既存データを引用する程度で足りていました。

3年前になると、評価の軸は「何を学びたいか」へ移ります。探究活動や研究テーマが重視されるようになり、志望理由書には「この研究をしてみたい」という具体的なテーマが求められるようになりました。根拠の示し方も、論文や統計に加えて自分でインタビューを行うことが評価されるようになっています。

そして現在は、さらにその先へ進みました。評価されているのは「どんな志を持ち、その志をどう行動に変えているか」という現在進行形の姿勢です。活動実績も、学校の外で自ら課題を見つけ継続して取り組んでいるものが重視され、根拠としては自分自身が現場へ行き直接集めた一次情報が大きな価値を持ちます。志望理由書も、「すでに始めている挑戦を、大学でさらに発展させたい」というところまで語れる受験生が強いのです。

つまり今の推薦入試のキーワードは「現在進行形」です。過去に何をやったかではなく、今、何を考え、何を行動し、その志をどう形にしているのかが評価されています。

「推薦入試が変わった」のではありません。「時代」が変わったのです。

「普通の高校生活」が普通ではなくなった理由

昔は、学校に行って、部活をして、勉強して、たまにボランティアをする。それだけで十分評価されました。

しかし今は違います。AIを使ってサービスを作る高校生。SNSで全国へ発信する高校生。自分で商品を販売する高校生。地域イベントを企画する高校生。企業へ提案を行う高校生。そんな受験生が全国から集まっています。実際にOtopの卒業生にも学生起業家がおり、つい先日も東京で行った講義に現役大学生として登壇してもらったばかりです。

つまり、普通の高校生活を送っているだけでは、もう普通ではなくなってきているのです。大学も「高校生だから仕方ないよね」とは考えてくれません。

AI時代だからこそ「経験」が価値になる

知識はAIが教えてくれます。インターネットにも答えがあります。だからこそ大学が知りたいのは、あなたにしか持っていない情報や経験です。

自分で現場へ行った。自分で人に会った。自分で失敗した。自分で検証した。この経験だけは、誰にも真似できません。「本で調べた人より、現場へ行った人が強い」これが、AI時代の推薦入試の本質です。

総合型選抜・学校推薦型選抜で評価される「活動実績」の正体

活動実績とは証明書のことではない

総合型選抜は年々活動実績を重視する傾向にあります。しかしそれとは裏腹に、「活動実績証明書」が安易に発行されるケースも増えています。2〜3日ほどボランティアに参加して証明書をもらい、それをそのまま出願書類に添える。そんな受験生も少なくありません。

でも、大学の先生たちが本当に求めているのは、そのような人たちでしょうか。

推薦入試で本当に評価されるのは、証明書の枚数ではありません。「自ら社会に対して、どのようなアクションを起こしたのか」という姿勢そのものです。それが本当にやりたくてやっているのか、それとも推薦合格のためだけにやっているのか。これは、採点する大学側には思っている以上に伝わってしまいます。

つまり、受かる受験生は「活動」を探していません。「自分の人生のテーマ」を探しているのです。

コンセプト設計をする高校生

あいり先生自身の高校時代のエピソード

高校時代、私は音楽に夢中でした。ライブハウスでアルバイトをしながら、高校3年間で250公演以上のライブを見ました。アルバイトの合間に、独自のライブ評を書き溜め、知り合いのコネクションを頼ってさまざまなライブ会場に足を運びました。ミュージシャンと直接話すために楽屋へ連れて行ってもらい、インタビューをして、その内容を記録していました。

この経験に、活動実績証明書はありません。あったのは、その活動に費やした確かな時間と経験、そして積み重ねてきた5冊のメモ帳だけです。

でも、本質はそこにあります。誰かに用意された活動ではなく、自分で夢中になり、自分で動き、自分で記録し、自分で考え続けた経験。これこそが、その人にしか語れない実績になります。

高2の夏、何から始めればいい?「活動」より先にやるべきこと

いきなり活動を始めると失敗する理由

「では、やりたいことをどんどん実践に移せばいいのでは」と思うかもしれません。しかし、多くの受験生がここでつまずきます。

例えば「地域活性化に興味があります」という高校生がいたとします。最初の一歩はボランティアでしょうか。イベントでしょうか。SNSでしょうか。企業へのインタビューでしょうか。

実は、どれも正解にも不正解にもなります。志がなければ、活動はただの経験で終わってしまうからです。

鍵は「活動」の前にある「コンセプト設計」

多くの受験生が失敗するのは、「何をやるか」から考えてしまうからです。本当に好きなことは何か、誰の役に立ちたいのか、どんな未来をつくりたいのか——ここが言語化されないまま活動だけを始めても、経験がバラバラのまま終わり、志望理由書を書く段階になって「結局、自分は何がしたかったんだっけ」と迷子になってしまいます。

「コンセプト設計」
言葉にすると簡単そうに聞こえますが、実際は「本当に好きなこと」を掘り下げるだけでも、数週間から数ヶ月かかることが珍しくありません。

ここが「どこまで深く掘れているか」によって、志望理由書に書ける経験になるかどうかが大きく分かれます。だからこそ、高2の夏休みという時間のあるうちに、じっくり向き合う価値があるのです。

なぜOtopにそれができるのか

Otopには現役大学講師が在籍しており、大学教授が何を評価するのか、そのテーマが研究として成立するのかをアカデミックな視点から見極めることができます。

さらにあいり先生自身も、16年間の推薦入試指導経験に加え、経営者として会社を経営し、商品を作り、マーケティングを行い、AIやSNSも活用しながら、今も社会の最前線で挑戦を続けています。だからこそ、「こんなことがやりたい」という高校生の想いを、「では明日から何をすれば形になるのか」というレベルまで一緒に落とし込むことができるのです。これからの推薦入試は、知識を教える時代ではなく、行動を設計する時代です。

「時間がない」と感じている高2生へ

「部活が忙しい」「対策を何から始めればいいか分からない」「志望校が決められない」「定期テストや英検対策で手一杯」

高2の夏休みには、こうした事情を抱えている人も多いはずです。

しかし、こうした事情は「合格できない理由」にはなりません。推薦合格には明確な採点ポイントがあり、着実にステップを踏めば対策できるものだからです。志望校が決まっていなくても、自己分析やコンセプト設計は今日から始められます。部活や定期テストと両立しながら、少しずつ「一次情報」を集めていくことは十分可能です。大切なのは、完璧な計画ではなく、今日、最初の一歩を踏み出すことです。

まとめ|志望理由書を書く前に、書ける人生を作る

  • 総合型選抜・学校推薦型選抜は、活動実績の“量”ではなく、志と行動の“一貫性”が問われる入試
  • 評価基準は「何をやったか」→「何を学びたいか」→「どんな志をどう行動に変えているか(現在進行形)」へと変化している
  • 高3から動き出すと、志望理由書・小論文・面接・評定・英検に追われて、満足な対策ができない
  • 高2の夏休みは、志望理由書に「書く価値のある経験」を作れる最後のタイミング
  • 大切なのは「何をやるか」より先に「コンセプト設計」から始めること
  • 活動実績とは証明書ではなく、自ら動いた事実そのもの

志望理由書を書く前に、志望理由書に書ける人生を作る。それが、高2の今だからこそできることです。

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